<第6回> 【食事編】細かい栄養素の取り方

前回お話しした食事のポイントはしっかりとできていますか?
今回は少し細かく「必要なもの」を考えてみましょう。
■炭水化物
食事でいうと「ご飯・パン・麺・イモ」などに多く、いわゆる効率の良いエネルギー源(グリコーゲン)となるもの。体内にこのストックが多いほどスタミナがあるということなので、元気に走るキーポイントとなるわけです。
炭水化物の多い食事は消化が良く、ランナーには適しています。ただし余分な炭水化物は体脂肪に形を変えて蓄積するので、練習量に見合った食事を取るのが基本です。
■ビタミン
ビタミンは、エネルギー源となる他の栄養素の働きをスムーズにする大切な栄養素といえます。特にランナーに必要なのは以下の3つです。
(1)ビタミンB1、B2
走るためのエネルギー源を代謝させるのに欠かせないビタミン。これが不足してしまうと、いわゆる不完全燃焼の状態になってしまい、疲れが取れず体を動かすのがだるくなってしまいます。摂取と消費の激しいランナーには必要です。
※しっかり取りたい食品……豚肉・胚芽・大豆など
※玉ねぎやにんにくを取ることでビタミンB1の吸収がアップします。
(2)ビタミンC
鉄分の吸収をよくします。また、疲労回復に効き、活性酸素(走ることで体の中に生じる有害物質)を抑える働きをします。
※しっかり取りたい食品……果物類、野菜類、イモなど
※空気に触れたり水につけたりするとどんどん減ってしまうので、新鮮なものを食べることが大事です。
(3)ベータカロチン、ビタミンE
ビタミンCと同じく、活性酸素を撃退する抗酸化作用があります。
※しっかり取りたい食品……緑黄色野菜、ナッツ類など
■ミネラル
微量ではありますが、体をうまく機能させるのに必要不可欠な栄養素です。ランナーに不足しがちなものは以下の2つです。
(1)鉄
血液中の構成成分で、全身に酸素を運搬する働きをしています。鉄が少ない状態だと、息切れがしたり走るのに不都合が生じてきます。汗をかくことで体から出てしまったり、走った衝撃で足の裏で破壊されてしまったりするので、補給されていないと鉄不足の状態になります。特に女性の場合は月経の度に失われるので、一層の補給が必要です。
吸収率からいうと、できれば動物性の食品から取るのが効率的です。もしくはタンパク質、ビタミンCと一緒に取ると吸収率がアップします。
※しっかり取りたい食品……レバー(豚、鶏)、赤身肉、あさり、ひじき、小松菜など
(2)カルシウム
骨格の材料となるミネラル。また、血液中で筋肉の動きをコントロ―ルする働きがあります。できれば一日1000ミリグラムくらいを目標にします。乳製品は体内に吸収する率が高いので有効ですが、牛乳だけで取ると脂肪の取り過ぎになるので注意! 低脂肪乳やヨーグルト、チーズなどもうまく利用して毎日の補給を心掛けてください。
※しっかり取りたい食品……牛乳・乳製品、小魚、乾物類、豆類、青菜類など
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